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フランスの異才振付家 クリスチャン・リゾー&ラシッド・ウランダンの代表作が今秋彩の国さいたま芸術劇場で上演

<クリスチャン・リゾーD’après une histoire vraie―本当にあった話から』>

2015年より南仏モンペリエの国立振付センター ICI-CCNのディレクターを務めるクリスチャン・リゾーが、イスタンブールで観た民族舞踊にインスパイアされて生まれた『D’après une histoire vraie(ダプレ ユヌ イストワール ブレ)―本当にあった話から』。目の前に突如男たちの集団が現れ、ごく短い民族舞踊を踊ってすぐさま立ち去っていった。その一瞬の出来事に心を奪われたリゾーは、本作を通し、この男たちの集団にこれまでとは違う別の関係の在り方を提案している。

8人のダンサーと2人のドラマー、総勢10人の男たちが、「男らしさ」のくびきから逃れようとしながら、流れるような動きの変容を可能にしてみせる。地鳴りのようなリズムと波打つ身体が摩擦し合い、集団から共同体へと自由に行き来する。個々の違いを見つめ合い、結びついては離れ、差し伸べられる手によってまた結びつく……どうすれば共に生きられるのか? 他者の存在に支えられながら、ダンサーとドラマーのほとばしるエネルギーが交差し、「土地を持たない民族舞踊」ともいえる、共生に向かうダイナミックなダンスが立ち上がる。

伝統的な民族舞踊の所作、動作の裡に新たなダンスへの萌芽を掴み取り、生き生きとした動きが舞台を埋め尽くしてゆく。それはあたかもひとつのミュニティが生成される過程を見ているようである。
ル・モンド紙/2013年

結局のところ、この“群れをなす男たち”のダンスには稀に見る優しさがある。互いに手を取り合い子供のように無邪気に想像上のトライバルなダンスを踊るのだ。
レゼコー/2013年

『D’après une histoire vraie』は間違いなくクリスチャン・リゾーの傑作である。
2013年のアヴィニヨン・フェスティバルでの初演から、世界中の都市でツアーを続け大成功を収めている。本作で振付家は、わたしたち人間のDNAに共通に刻まれた、肉体の奥底から湧き出る身振りの根幹に踏み込んだ。
テレラマ誌/2017年

クリスチャン・リゾー『D’après une histoire vraie―本当にあった話から』
日時:2024年10月19日(土)19:00開演 10月20日(日)15:00開演(全2公演)
会場: 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール[JR与野本町駅より徒歩7分]
上演時間:約60分(途中休憩なし)
*演出の都合により、開演時間を過ぎての入場や途中退場されますと、ご予約席へのご案内ができません。予めご了承ください。
コンセプト・振付・舞台美術・衣裳デザイン:クリスチャン・リゾー
出演:ユネス・アブラクル、ファビアン・アルマキエヴィッチ、ヤイル・バレリ、マッシモ・フスコ、ペップ・ガリゲス、ケレム・ゲレベック、フィリペ・ロウレンソ、ロベルト・マルティネス
演奏(ドラム): ディディエ・アンバクト&キングQ4
音楽:ディディエ・アンバクト&キングQ4
照明:キャティ・オリーヴ
初演:2013年7月7日 アヴィニヨン・フェスティバル(フランス)
詳細:https://www.saf.or.jp/arthall/stages/detail/100846/

≪京都公演≫
KYOTO EXPERIMENT 2024
日時:10月12日(土)19:00、10月13日(日)19:00
会場:京都芸術劇場 春秋座 https://kyoto-ex.jp
お問合せ:075-213-5839(平日11:00~17:00/8月以降は平日11:00~19:00)
≪関連企画:ダンスワークショップ≫

『D’après une histoire vraie』をもとにしたインプロ(即興)を交えながら、身体を多視点から探求するワークショップ。
日時:10月18日(金)13:00~17:00
会場:彩の国さいたま芸術劇場 大練習室
講師:ファビアン・アルマキエヴィッチ
対象:ダンス経験不問(初心者可)
参加費:2,000円(税込)
※応募方法など詳細はHP、SNSにて8月に発表予定。

 クリスチャン・リゾー Christian Rizzo

1965年カンヌ生まれ。ロックバンドを結成し、アパレルラインを立ち上げるなど、トゥールーズでアーティストとしての第一歩を踏み出した後、ニースのヴィラ・アルソン国立高等芸術学校でビジュアル・アートを学ぶ。1996年”l’association fragile”を設立し、オペラ、ファッション、ビジュアル・アートなどのプロジェクトとともにパフォーマンスやダンスなど40以上の作品を発表。フランス国内外の美術・ダンス専門教育機関で教鞭をとる。2015年、モンペリエの国立振付センターICI-CCNのディレクターに就任。創作、トレーニング、芸術教育などの横断的なビジョンをもって活動している。日本では、2003年『いいんじゃない?「ボディ・ビル」「ハデハデ」「ゴチャマゼ」いろいろあって…』、2004年『ポリエステル 100% 踊る物体』、2014年『抉られるのは守っている方の目だ』などユニークかつコンセプチュアルな作品を紹介。

<ラシッド・ウランダン『Corps extrêmes―身体の極限で』>

2021年、パリのシャイヨー国立劇場ディレクターに就任したラシッド・ウランダンが発表した『Corps extrêmes(コール エクストレーム)―身体の極限で』は、「空中を飛びたい、無重力になってみたい、宙吊りになってみたい」といった願望がひき起こすある種の魅惑に焦点をあてた作品。スポーツとアートの境界が取り除かれた本作では、傑出した才能をもつ超高所での綱渡り(ハイライナー)とクライマーの2人が、8人のアクロバットパフォーマーとともに数々の超絶技巧を繰り広げる。作中、世界最高記録をもつハイライナーのネイサン・ポーリン、クライマーのニナ・カプレツ、フライヤーのアリエル・カーンの言葉が語られる。何が彼らを空中に駆り立てるのか。驚異的な技で魅せる彼らの極限状態における心の内とは――。

まるでイカロスの夢を現代に具現化したようなステージは、超人的な動きのダイナミズムで観る者を圧倒するだけでなく、空中での空虚との戯れの先にあるパフォーマーの心情をも映し出す。ジャン=バティスト・ジュリアンの重層的な音楽とともに、並外れた人間の体験に鮮やかな光を投じる新感覚のパフォーマンス。

サーカス芸術とコンテンポラリーダンスが交わる、自由と解放へのめくるめく讃歌。
カルチャーサイト・パナムの娘たち/2022年

ラシッド・ウランダンによる『Corps extrêmes』、それは崇高な、飛ぶことへの欲望。
AFP/2021年

『Corps extrêmes』は、危うさ、目眩、恐怖の感情について瞑想する世界にあなたを連れてゆく。このスペクタクルは、身体能力の極限に到達しても決して忘れることなどできない、自身の身体、そして他者の身体の弱さを、生々しく鮮やかに描き出している。
ル・モンド紙/2021年

ラシッド・ウランダン『Corps extrêmes―身体の極限で』
日時:2024年10月26日(土)19:00開演 10月27日(日)15:00開演(全2公演)
会場: 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール[JR与野本町駅より徒歩7分]
上演時間:約60分(途中休憩なし)
*演出の都合により、開演時間を過ぎての入場や途中退場されますと、ご予約席へのご案内ができません。予めご了承ください。
コンセプト・構成:ラシッド・ウランダン
出演:タミラ・ドゥ・ナイヤール、ベラール・サン・ヴィサント、リザンドロ・ギャロ、ジョエル・アズー、ヴァレリアン・ムティエール、マキシム・セゲール、シャルリー・エシオン、ニコロ・マルツォーリ、カミーユ・ドゥマス、アントワーヌ・クレティノン
映像出演:ネイサン・ポーリン、ニナ・カプレツ
音楽:ジャン=バティスト・ジュリアン 
映像製作:ジャン=カミーユ・ゴイマール
照明:ステファン・グライヨ
衣裳:カミーユ・パナン
初演:2013年7月7日 アヴィニヨン・フェスティバル(フランス)
詳細:https://www.saf.or.jp/arthall/stages/detail/100849/

≪京都公演≫
日時:11月2日(土)19:00、11月3日(日)15:00
会場:ロームシアター京都 サウスホール https://rohmtheatrekyoto.jp/
お問合せ:075-746-3201(10:00~17:00)

≪関連企画:アクロバットワークショップ≫
無重力や宙吊りなどを体験しながら、他者との関係性を探るワークショップ。
日時:10月27日(日)17:30~19:30
会場:彩の国さいたま芸術劇場 大練習室
講師:マキシム・セゲール、タミラ・ドゥ・ナイヤール
対象:ダンス中級以上(アクロバット経験不問)
参加費:2,000円(税込)
※応募方法など詳細はHP、SNSにて8月に発表予定。

ラシッド・ウランダン Rachid Ouramdane

12歳のときにヒップホップを通じてダンスに出会い、クラシックとモダンダンスを学ぶ。アンジェ国立現代舞踊センターで学んだ後、振付家・パフォーマーとしてフランス国内外で活動を開始。2005 年からアヌシーのボンリュー国立舞台、2010 年からパリ市立劇場のアソシエイト・アーティストを務めた後、2016 年より、サーカスアーティストであるヨアン・ブルジョワとグルノーブル国立振付センター(CCN2)の共同ディレクターを務めた。

サーカスアーティストやビジュアルアーティストとのコラボレーションや、難民らの声を取り入れたドキュメンタリー的な創作手法で注目を集める。2021 年4 月、シャイヨー国立劇場のディレクターに就任。日本では2012 年に『万国博覧会(ワールド・フェアー)』、2018 年に『TORDRE』、2022 年にカンパニーXY with ラシッド・ウランダン『Möbius /メビウス』を上演。

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